反落続く米市場、安心感の反動で主要3指数が下落

Maki
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反落続く米市場、安心感の反動で主要3指数が下落

前日の反発は一時的、米市場に再び下押し圧力

2025年4月10日、米国株式市場は前日の急騰から一転し、主要3指数が大幅に下落する展開となった。取引開始直後から売りが先行し、ダウ工業株30種平均は700ドルを超える下げ幅を記録した。

各指数ともに2%前後の大幅下落を記録

寄り付き時点で、ダウは775.91ドル(1.91%)安の39,832.54ドル、ナスダック総合指数は452.11ポイント(2.64%)安の16,672.86、S&P500は121.86ポイント(2.23%)安の5,335.04をつけた。3指数は前日に大きく反発していただけに、その反動が強く出たかたちとなった。

政策発表後の買い戻しに短命の傾向

前日には、トランプ大統領が貿易相手国に対する相互関税の上乗せを90日間停止すると発表。これが市場に安心感を与え、株価は急上昇した。しかし、この政策の持続性や実効性に対する懸念が根強く、長期的な楽観にはつながらなかったと見られる。

テクノロジー株主導の調整色が濃厚に

特に下げが目立ったのはナスダック総合指数で、ハイテク株を中心に売りが加速した。前日の上昇が短期間で過熱したことから、利益確定の動きも相まって下落幅が広がった。市場では、「一時的な安心材料では、持続的な上昇トレンドは形成しづらい」との見方も出ている。

一進一退の展開に投資家は警戒感を強める

今回の下落で、前日の上昇分は一部相殺された。短期的な材料で市場が激しく動く状況が続いており、投資家の間では警戒感が強まっている。今後の米中関係や大統領発言など、外部要因への敏感な反応が続くと見られ、当面は不安定な相場が続きそうだ。

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