米露条約失効を巡る国際的反応
米国とロシアの間で唯一残されていた核軍縮条約、新STARTが失効したことに対し、国際社会から懸念の声が相次いでいる。条約は両国の戦略核戦力を制限する役割を担ってきたため、その消滅は核兵器を巡る秩序全体に影響を及ぼすと受け止められている。
中国外務省が示した公式見解
中国外務省の報道官は、条約失効が国際的な核軍備管理体制と世界の核秩序に消極的な影響を与えると指摘し、遺憾の意を表明した。新STARTは米露二国間の枠組みであるものの、核兵器を巡る安定性を維持する象徴的な存在だったと位置付けられている。
核戦力規模を巡る中国の立場
中国側は、自国の核戦力は米国やロシアとは規模や性質が異なるとの立場を改めて強調した。そのため、米国が提唱する新たな核軍縮交渉への参加には応じない姿勢を明確にしている。現段階で中国が多国間交渉に加わる考えはないとしている。
米国が求める新たな枠組み構想
米国では、ドナルド・トランプ大統領が、中国を含めた形での新しい軍備管理体制の必要性を訴えてきた。中国が条約外で核戦力を拡大しているとの認識が、既存の二国間枠組みを見直す理由とされている。こうした主張が、結果的に新START失効を容認する判断につながった。
核管理なき時代への懸念
米露間に核軍縮条約が存在しない状況となり、各国の核開発や配備を抑制する国際的な歯止めは弱まっている。中国は失効の影響に懸念を示しつつも、自国の立場を変えない姿勢を明確にした。核軍備管理を巡る対立構図は、より複雑な段階に入ったと言える。