経済安全保障軸に協議進展
日本政府は米国との間で合意した大規模投資計画の実行段階に入る。赤澤亮正経済産業相は2月11日から米国を訪れ、対米投融資の第1号案件について米側と協議する。経済安全保障上の重要分野を中心に、実務レベルの検討を踏まえた閣僚協議が行われる。
2025年合意の枠組み概要
日米両政府は2025年7月、米国の関税措置を巡る交渉の結果、日本が5500億ドル規模の投資や融資を行うことで一致した。この枠組みの総額は日本円で約80兆円に相当する。両国は協議委員会を設置し、具体的な事業内容を詰めてきた。
オンライン協議で調整継続
2025年12月以降、両国はオンライン会合を通じて案件形成を進めてきた。日本側は経済産業省のほか外務省、財務省、国際協力銀行(JBIC)、日本貿易保険(NEXI)が参加している。米側も商務省やエネルギー省が関与し、調整を重ねている。
エネルギー・素材分野が焦点
具体的な候補には、データセンター向けガス発電施設、人工ダイヤモンド生産工場、原油輸出港湾の整備が含まれる。いずれもエネルギー供給や先端産業基盤に直結する分野である。今回の訪米では、これら案件の実現可能性や条件面について詰める。
合意形成後の発表方針
赤澤氏は、米側と一致点を見いだした場合には速やかに発表する意向を示している。今回の協議は、枠組み合意を具体的事業へ移す重要な段階となる。日米経済関係の強化に向け、初の案件決定が注目される。