無効判決を受けた大統領の対応
米連邦最高裁は2月20日、トランプ政権が導入した広範な関税措置の大半を無効と判断した。大統領はこれを批判し、同日に世界的な10%追加関税を課す命令に署名した。翌日には税率を15%に引き上げると表明し、即時適用とした。
判決の内容と法的論点
争点はIEEPAが関税賦課を認めるかどうかだった。最高裁は、大統領に明確な課税権限を与える条文は存在しないと結論づけた。ジョン・ロバーツ長官は、議会が関税権限を委譲する場合は明示的であるべきだと述べた。
代替法令による関税導入
トランプ氏は通商法122条を適用し、最大15%の関税を150日間発動できる枠組みを活用した。カナダとメキシコは北米自由貿易協定に基づき大部分が除外される。鉄鋼や自動車などへの既存措置は、今回の無効判断の対象外とされている。
企業と市場の受け止め
最高裁が関税を無効としたことを背景に、S&P500種は前日比0.7%前後の上昇となった。関税に異議を申し立てていた企業からは安堵の声が上がり、払い戻しへの期待が広がった。ただし、還付の具体化には法的手続きを経る必要があるとの見方がある。
国際社会と今後の焦点
欧州委員会は判決内容を分析すると表明し、中国メディアも高い関心を示した。トランプ氏は今後数か月以内に追加措置を決定すると発言している。関税政策を巡る法的攻防は続き、国際経済への影響が注目される。