外国人土地取得問題を検討 安保視点の政策議論開始

市原 陽葵
经过
読了目安: 6 分

政府有識者会議が制度検討を開始

政府は3月4日、外国人による土地取得の制度を見直すための有識者会議を発足させた。会議では安全保障上の観点から、土地の売買や利用をどのように管理するかについて議論が行われた。政府は今夏をめどに基本方針をまとめ、法整備に向けた骨子案を作成する考えである。

防衛施設や離島の土地取得が議論の中心

近年、防衛関連施設周辺や国境離島の土地が外国人や外資企業に取得されるケースについて懸念が指摘されている。
会議では、こうした土地が安全保障上重要な意味を持つ可能性について議論が行われた。出席者の一部からは、早期に制度を整備する必要性を指摘する意見が示された。

既存制度との関係整理が課題

現在、日本では重要土地利用規制法により、重要施設周辺の土地利用について政府が監視を行う制度が設けられている。土地取引の際には利用目的や所有者に関する届け出を求める仕組みがあり、政府は施設機能を妨げる恐れがある場合に利用中止を勧告できる。
新たな制度を検討するにあたり、この既存制度との関係整理が重要な論点となる。

外国人限定規制に慎重論も

外国人のみを対象とした土地規制については、国際ルールとの整合性が議論されている。WTOのサービス貿易一般協定(GATS)は外国企業に対する差別的措置を認めていない。
そのため、外国人だけに制限を課す制度が国際協定と矛盾する可能性があるとの指摘が会議で示された。

不動産市場への影響も議題に

外国人による住宅購入が都市部のマンション価格上昇につながっているとの見方もあり、不動産市場への影響も議論の対象となった。
ただし、投機目的の購入が価格高騰の主要因と断定できる十分な統計が存在するかについては慎重な意見も出ている。会議では安全保障と生活関連問題を区別しながら議論を進める必要性が指摘された。

この記事をシェア