米イスラエル攻撃拡大 イラン体制揺らぐ中東情勢

河本 尚真
经过
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米イスラエル軍が首都テヘランへ大規模空爆

米国とイスラエルは2026年3月4日、イランに対する軍事作戦を継続し、首都テヘランなどで激しい攻撃を実施した。イスラエル軍は同日、テヘランで大規模な空爆を開始したと発表し、市内では爆発が相次いだと報じられている。
また、中部イスファハンでは弾道ミサイルの発射や製造に関係する施設が攻撃対象となった。2月28日に始まった一連の作戦によるイラン側の死者は、国営通信によると1045人に達した。

指導者後継選出機関を狙った空爆実施

今回の攻撃では、イランの最高指導者を選出する機関である専門家会議の関連施設も標的となった。イスラム教シーア派の聖地コムにある施設が空爆を受け、次期指導者を選ぶ動きを妨げる意図があったとみられている。
専門家会議は聖職者88人で構成され、最高指導者の任命権限を持つ機関である。攻撃時には会合は開かれていなかったと伝えられているが、指導者選出に関する議論は続いている。

イラン反撃で湾岸地域にも被害拡大

イラン側も無人機などを使った反撃を続けている。報道によると、イランの攻撃によりイスラエルで10人が死亡したほか、アラブ首長国連邦とクウェートで各3人、バーレーンとオマーンで各1人の死者が出た。
さらに米軍兵士6人が死亡したとの情報もある。ドバイでは米国領事館近くへの無人機攻撃による火災が発生し、カタールでは弾道ミサイルが米軍基地に着弾したとされる。

ホルムズ海峡巡り米軍がタンカー護衛

中東の海上交通の要衝であるホルムズ海峡では緊張が続いている。米国のトランプ大統領は、同海峡を航行するタンカーについて米海軍が必要に応じて護衛すると表明した。
また報道によると、米軍がスリランカ沖でイランの軍艦を攻撃した可能性も指摘されている。イラン艦船が遭難したとの情報もあり、海上での衝突が拡大する懸念が強まっている。

国際社会も軍事態勢強化へ動き拡大

戦闘の拡大を受け、各国も軍事対応を進めている。フランスのマクロン大統領は原子力空母を地中海に派遣すると発表し、同盟国の防衛支援を表明した。
英国のスターマー首相も、キプロスの英軍基地への攻撃を受けて周辺海域へ駆逐艦を派遣すると明らかにした。こうした動きにより、中東情勢は地域全体に波及する可能性が指摘されている。

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