中国資本によるブルーボトル店舗事業買収
中国コーヒーチェーン最大手の瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)を傘下に持つ投資ファンドが、米国発祥のコーヒーチェーン「ブルーボトルコーヒー」の店舗事業を取得することで合意した。複数の中国メディアが報じた。買収額は4億ドル(約630億円)未満とみられる。
取引は、中国のプライベート・エクイティ(PE)ファンドセンチュリウム・キャピタルが主導する形となる。スイス食品大手ネスレが保有するブルーボトルの事業のうち、世界の店舗展開を担う部門が対象となる。
ネスレはコーヒー豆など小売事業を維持
今回の取引では、ブルーボトルのすべての事業が移管されるわけではない。コーヒー豆や関連商品の販売など、小売ビジネスはネスレが引き続き保有する。
ネスレは2017年にブルーボトルの経営権を取得し、ブランドの国際展開を支援してきた。今回の再編により、店舗運営と商品販売が異なる企業のもとで展開される形となる。
サードウェーブ代表格として世界展開
ブルーボトルコーヒーは2002年、米カリフォルニア州で創業した。コーヒー豆の産地や焙煎方法、抽出技術に強いこだわりを持つ「サードウェーブコーヒー」の先駆けとして知られる。
ブランドは米国を中心に支持を広げ、2025年末時点で100店舗以上を展開している。日本には2015年に進出し、東京や横浜、名古屋、京都などに店舗を構える。
中国でも店舗展開を開始
ブルーボトルはアジア市場でも存在感を高めている。中国本土では上海や広東省深圳などで店舗を展開し、高品質コーヒーを求める都市部の消費者を取り込んできた。
今回の買収により、運営主体が中国資本へ移ることで、同地域での事業戦略に変化が生じる可能性がある。
急拡大するラッキン系企業の影響力
センチュリウム・キャピタルは、急成長するコーヒーチェーンラッキンコーヒーの議決権の過半を握る。ラッキンは2017年の創業以来、低価格と利便性を武器に急速に店舗数を拡大してきた。
店舗網は中国国内の300以上の都市に広がり、シンガポールなど海外にも進出。2026年2月時点で約3万店に達している。今回のブルーボトル店舗事業の取得は、世界のコーヒー市場における中国資本の存在感をさらに高める動きといえる。