ネパール総選挙で新勢力台頭 ラッパー出身政治家が首相候補

嶋田 拓磨
经过
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政権崩壊後初めての国政選挙実施

ネパールでは3月5日、前年の政変後初となる下院総選挙が行われた。275議席を巡る今回の選挙は、政治体制の再構築を占う重要な投票とされている。
首都カトマンズでは有権者が投票所を訪れ、各地で投票が進められた。開票結果が明らかになるまでには数日を要するとみられている。
選挙後は複数政党による連立政権が成立する可能性が高いとみられている。

汚職と失業問題が主要争点に

ネパールでは長年、政治家の汚職や経済停滞が社会問題となっている。若者の間では仕事の不足が深刻で、国外への出稼ぎに頼る家庭も少なくない。
こうした状況の中、政府がSNSの利用を遮断したことが社会的反発を招いた。抗議行動は全国に広がり、最終的に当時の政権崩壊につながった。
今回の選挙では、政治改革や雇用創出を巡る政策が大きな争点となった。

元首都市長シャー氏が首相候補

新興政党の国民独立党は、カトマンズ前市長のバレンドラ・シャー氏を首相候補として擁立している。シャー氏はラップ音楽の活動経験を持つ政治家として知られる。
若い世代の支持を背景に、同党は議席拡大を狙っている。若者中心の抗議運動と重なる形で支持基盤が形成されてきたとされる。
選挙結果次第では、シャー氏が首相に就く可能性も取り沙汰されている。

オリ前首相は抗議デモを否定

政変によって退陣した統一共産党のオリ前首相も今回の選挙に立候補している。東部ジャパ郡の選挙区から出馬し、これまでの実績を訴えて支持を求めている。
オリ氏は抗議デモについて「犯罪者が乗っ取ったもので、若者の抗議ではなかった」と主張した。SNSの遮断についても、社会規範を守るためだったと説明している。
政変の評価を巡り、政治勢力の主張は大きく分かれている。

新政治勢力の議席拡大が焦点

今回の総選挙では、既存政党に対する不満が広がる中で新勢力の動向が注目されている。特に若者層の支持がどこまで選挙結果に反映されるかが焦点となっている。
政治の透明性や雇用対策を求める声が強く、改革を掲げる政党が議席を伸ばす可能性がある。
開票作業が進む中、ネパールの新たな政治体制がどのように形作られるかに関心が集まっている。

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