停戦協議報道で円反発 159円台前半で推移

市原 陽葵
经过

中東情勢の報道受け円買い進行

6日の東京外国為替市場では、円相場が前営業日までの下落から反発し、午後5時時点で1ドル=159円35〜39銭前後で取引された。前週末の同時点と比較すると、20銭余りの円高ドル安となった。
この日の取引では、中東情勢を巡る報道が為替の動きを左右した。米国とイランが一定期間の停戦案について話し合いを進めていると伝えられ、エネルギー供給への懸念が一時的に和らいだことが背景にある。

原油価格の動きが円相場に影響

停戦案を巡る報道が伝わる前、原油先物価格は供給不安の高まりを背景に上昇し、日本時間早朝には米国産指標油種WTIの期近物が1バレル115ドル台まで上昇した。
その後、協議が進んでいるとの報道を受けて価格は109ドル台まで下落し、原油高を前提に積み上がっていた円売りの持ち高を解消する動きが出た。
日本はエネルギー輸入への依存度が高く、原油価格の変動が通貨動向に影響しやすいとされる。こうした事情が、円買いの要因として働いた。

米国の強い雇用指標が円高抑制

一方、円の上昇は限定的にとどまった。背景には、米国の雇用情勢の強さがある。3月の米雇用統計では、非農業部門の就業者数が前月から17万8000人増加し、市場予想を大きく上回った。
また、失業率も4.3%となり、事前の見込みより低い水準となった。こうした結果を受けて、米連邦準備理事会(FRB)の利下げが早期に実施されるとの見方が後退し、日米の金利差が維持されるとの認識が広がった。
このため、ドルを売って円を買う動きは強まりきらず、円相場の上昇幅は抑えられた。

ユーロは対円で下落対ドルで上昇

同日のユーロ相場は対円で下落が続いた。午後5時時点では1ユーロ=184円30銭台前半となり、円安ユーロ高の流れが続いた。
一方、対ドルではユーロが値を上げ、1ユーロ=1.1560ドル台半ばで推移した。ドルが一時的に売られたことが背景とされる。
通貨ごとの値動きが異なるなか、市場参加者は複数の材料を同時に見極める展開となった。

市場では方向感定まらぬ状態続く

この日の取引では、中東情勢に関する新たな発言も注目された。米国側はホルムズ海峡の開放を巡り強い姿勢を示しており、情勢の行方に対する不透明感が残っている。
市場関係者からは、為替市場では売りと買いの双方が入り交じる状態が続いているとの見方が示された。停戦協議の進展や軍事的緊張の度合いが、今後の相場の方向性を左右する要因として意識されている。

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