日加財務相が協議、金融市場の安定に向け協力強化

Maki
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日加財務相が協議、金融市場の安定に向け協力強化

米国の通商措置が国際経済に影響広がる

2025年4月9日夜、加藤勝信財務大臣とカナダのフランソワ=フィリップ・シャンパーニュ財務相が電話会談を行い、アメリカの通商政策が世界経済へ及ぼす影響について意見を交わした。急激な市場変動が続く中、両国は国際的な金融安定の維持に向けた協調の重要性を再確認した。

財務当局間の情報共有を促進へ

会談では、アメリカの関税政策が貿易環境や市場の不透明感を拡大させていることを踏まえ、日本とカナダの財務当局が状況の把握と情報の共有を積極的に行っていくことで一致した。両国は今後も緊密な対話を継続し、必要に応じて迅速な対応を取る姿勢を示した。

株価変動と金融リスクへの警戒感が高まる

世界の株式市場では、政策発表や地政学的要因により大きな値動きが見られており、投資家心理の不安定化が懸念されている。日加両国は、市場への影響が金融システム全体に波及するリスクを念頭に、中央銀行や監督当局とも連携を深める意向だ。

G7の枠組みによる多国間対応が鍵に

今回の会談は、G7の議長国を務めるカナダとの対話という点でも注目される。先進主要国が共通の危機認識を持ち、国際的な枠組みの中で連携した対策を講じることが、今後の安定につながるとみられている。G7財務相会合などに向けた布石とも言える内容だった。

経済の混乱回避へ、各国の責任ある対応に期待

アメリカの政策が及ぼす波紋が世界的に広がる中、各国の財政・金融当局による連携がより一層求められている。日本とカナダの協力体制はその第一歩として注目され、今後の国際経済の行方を占う重要な要素となりそうだ。

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