地方都市への即日配送拡大、アマゾンの戦略転換

市原 陽葵
经过
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即日対応エリア拡大を狙う新戦略を発表

アマゾンジャパンは、夜間の注文を翌日に届ける配送体制を全国に広げる方針を明らかにした。これまで都市部中心だったスピード配送を、地方都市にも本格的に展開することで競争力を強化する。新設される6つの配送拠点が、この拡大戦略の中核を担う。

地方拠点の設置が市場拡大の鍵に

配送拠点の増設によって、これまで配送時間に課題があった地域への迅速な対応が可能となる。岡山県、石川県、北海道などが新たな設置先となり、石川県では今回が初の拠点開設となる。これにより、全国各地でアマゾンのサービス水準が均一化される見通しだ。

商品保管と配送の機能を統合した新体制

アマゾンは既存の物流施設に配送機能を統合し、即日・翌日配送への対応力を高めている。こうした複合拠点は全国で16か所に設けられており、今後のEC市場における競争で大きな武器となる。スピードと正確性の両立を目指す戦略的投資の一環といえる。

名古屋での共同事業が次世代物流の象徴に

名古屋市で建設が進む「ロジクロス名古屋みなと」は、アマゾンが三菱地所と連携して開発する最新の物流拠点である。延床面積は12万5000平方メートルと大規模で、8月の運用開始後は西日本最大級の配送拠点として即日配送に対応する計画だ。

配送網整備に向けた巨額投資を正式発表

アマゾン・コムは、日本市場に向けて6000万米ドルの投資を行う計画を公表した。この投資は、拠点の新設や施設の拡張、システムの高度化などに充てられる。地域格差の解消とともに、アマゾンの国内市場での優位性がさらに強まるとみられる。

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