チャットGPTの利用者、世界で急増し7億人突破へ

小野寺 佳乃
読了目安: 6 分

世界的な利用拡大が続く生成AIサービスの現状

対話型AI「チャットGPT」を運営する米オープンAIは、2025年8月4日、週単位の利用者数が7億人を超える見通しであることを公表した。これは、2024年同時期の4倍にあたり、わずか数カ月で急速にユーザー数を伸ばしている。3月末時点では約5億人だったが、そこから2億人近く増加した。

製品責任者がSNSで急成長を報告

同社の製品責任者ニック・ターリー氏は、SNS「X(旧ツイッター)」でこの数字を報告し、ユーザーの拡大と社会的影響についてコメントした。「多くの人が学び、創造し、難しい問題に取り組んでいる」と述べ、AIの活用が日常生活や業務に定着しつつある現状を指摘した。

利用拡大の背景にある技術と需要の変化

チャットGPTの急成長は、技術進化と普及環境の整備が大きく寄与しているとみられる。特に教育、ビジネス、創作活動など多様な分野で活用されており、生成AIに対する社会の受容度も上昇している。また、多言語対応やモバイル最適化が進んだことで、グローバルなユーザー基盤の拡大に拍車がかかった。

AIの恩恵を広く届ける企業姿勢を強調

ターリー氏は投稿の中で、「AIの恩恵を誰もが受けられるよう努力するチームに感謝している」とも述べた。これは、単なる商業的成功ではなく、社会全体への技術浸透と包摂性の重視を意味する発言と受け取られている。生成AIを巡る議論が活発化する中で、企業の責任ある姿勢が求められている。

成長の持続と倫理的な課題への対応が焦点

世界的に利用が加速するチャットGPTだが、倫理面や信頼できる情報の提供といった問題も表面化している。多様な利用者が増える中で、偏見の排除や不適切利用の防止策が問われている。7億人を超える利用規模は、AIが社会インフラの一端を担い始めている現実を映している。

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