フォード、米国内EV生産強化に向け50億ドル計画

嶋田 拓磨
经过
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米自動車産業で進むEV戦略の加速

米自動車大手フォード・モーターが、米国内の電気自動車(EV)生産体制強化に向けた大規模投資計画を明らかにした。低価格帯の新型ピックアップトラック投入を軸に、需要の伸び悩みを打開し、国内製造拡充と雇用創出を同時に進める構えだ。

ケンタッキー州工場への20億ドル投資が決定

フォードは8月11日、米ケンタッキー州ルイビルにある組立工場へ20億ドル(約3000億円)を投入すると発表した。既存ラインの更新とEV専用設備の導入により、次世代車の生産能力を大幅に強化する狙いだ。

ミシガン州電池工場との連動で50億ドル規模に

この計画は、現在進行中のミシガン州での電池工場建設と連動している。両事業の総投資額は50億ドルに上り、約4000人の雇用を創出する見通しだ。フォードは部品調達から組立までを国内で完結させる体制構築を進める。

フォード、3万ドルのEVピックアップを2027年投入

フォードは2027年に3万ドル(約440万円)のEVピックアップトラックを市場投入する計画を示した。競争が激化するEV市場において、手頃な価格帯の商品展開で幅広い顧客層の獲得を狙う。

ファーリーCEOが国内生産の意義を強調

ジム・ファーリーCEOは発表の中で、「あらゆる面で顧客を満足させる手頃な価格の車を米国の労働者とともに造る」と述べ、国内生産と雇用維持の重要性を強調した。今回の計画は、同社の米国内EV戦略の中核を成すものと位置づけられている。

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