北九州市、AIでカーブミラー診断 時間と費用を半減

滝本 梨帆
经过
読了目安: 4 分

新技術導入で点検作業を効率化

北九州市が採用したAIによるカーブミラー点検システムが、作業時間と費用をおよそ半分に削減する成果を上げた。高度な画像解析技術で、設備の安全管理が一段と効率化されている。

スマホ撮影から自動解析へ

このシステムでは作業員がスマートフォンで撮影したミラーの画像を市のデータベースに登録し、AIが腐食や損傷を分析。修繕の緊急度を4段階で評価し、現場の判断を迅速化する仕組みが整った。

従来方式との比較で優位性を確認

目視や打音検査を主体とした従来方式では、年間約640時間と1,500万円のコストが必要だった。AIを導入した試験運用では、約340時間・800万円まで縮減でき、技術者と同等の判定精度が確保された。

約1万基のミラーが対象

北九州市が管理する約1万カ所のカーブミラーがこのシステムの対象となる。規模の大きさから、効率化によるコスト削減効果は長期的な市財政にも寄与すると見込まれている。

道路照明灯など他分野への展開も

市は今後、道路照明灯や他の公共設備にも応用を広げる構想を持つ。AI活用の範囲が広がれば、全国の自治体にとって維持管理の新たなモデルケースとなる可能性がある。

この記事をシェア