米国市場、金融緩和観測で株高とドル安進行

滝本 梨帆
经过
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財務長官発言が利下げ予測を加速

ベセント米財務長官は、労働市場の減速と雇用統計の下方修正を理由に、9月に50ベーシスポイントの利下げを開始する必要があると発言した。この見解は市場に影響を与え、FF金利先物は150~175bpの金利低下を織り込む動きを見せた。

米債券市場で利回りが一斉に低下

9月の利下げが確実視される中、債券市場では買いが優勢となった。2年債利回りは3.6786%、10年債は4.2365%に低下。長期債も4.8283%と下げ、金利カーブ全体で低下傾向が見られた。

株式市場はハイテク株に明暗

金融緩和への期待感が株式市場を押し上げ、S&P500とナスダックは連日で過去最高値を更新した。アップルはAIを活用する新製品構想が好感され上昇したが、エヌビディアやアルファベットは下落基調だった。

コモディティ市場で金が上昇、原油は下落

金先物12月物は9.30ドル高の3,408.30ドルと反発。ドル安と米長期金利低下が追い風となった。一方、原油は米エネルギー情報局の在庫増発表を受けて売られ、WTI9月物は1バレル=62.65ドルまで下落した。

外為市場で主要通貨に対するドル売り進行

ドル指数は97.856と7月28日以来の安値を更新。ドル/円は147.38円、ユーロ/ドルは1.1704で取引を終えた。インフレ指標の鈍化と財務長官発言が重なり、ドル売りの流れが鮮明になった。

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