日経平均、米利下げ観測で連日最高値を更新

浅川 涼花
经过
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米金融政策期待が買い意欲を後押し

東京株式市場では8月13日、米国の利下げ開始への期待が広がったことを背景に、日本株への買いが加速した。日経平均株価は前日比556円50銭高の4万3274円67銭で取引を終了し、2日連続で終値の史上最高値を更新した。午後には4万3451円46銭まで上昇し、取引時間中の最高値も更新。米金融緩和が企業業績の改善につながるとの見方が相場を押し上げた。

半導体関連株の上昇が相場を支える

米市場でのハイテク株高の流れを引き継ぎ、日本市場でも半導体関連銘柄が買われた。アドバンテストやソフトバンクグループは4%超の上昇を記録し、指数を押し上げた。これに対し、自動車株や一部の主力銘柄は軟調だったが、ハイテクの強さが全体の上昇を主導した。

過去の反落局面との対比

以前の取引では、米株安や円高傾向が投資家心理を冷やし、日経平均が反落する場面も見られた。利益確定売りが優勢となり、一時318円安まで下落したこともあった。為替市場ではドルが147円台前半まで円高方向に動き、輸出関連株の重しとなった。

市場参加者の見解と今後の焦点

市場関係者からは、これまでの株価上昇ペースを考慮すれば利益確定売りは自然との声もある。一方で、米中貿易摩擦懸念が和らいだことで、投資家の関心は企業決算や業績見通しに移っている。追加の上昇には新たな材料が必要との見方も多い。

歴史的高値更新の持続性

今回の高値更新は、外部環境の好転と特定業種の強さが相まった結果だが、上昇トレンドの持続には国内外の経済指標や政策動向が鍵となる。利下げ期待による資金流入が続く一方で、実際の金融政策判断や企業業績次第では相場の勢いが変化する可能性もある。

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