タクシー降車直後に発砲が判明
15日夜10時40分ごろ、フィリピン・マニラ市内でタクシーを降りた直後の日本人男性2人が銃撃され死亡した。被害者は42歳と53歳で、襲撃者は荷物を奪い仲間のバイクでその場を離れた。警察は事件直後から行方を追い、18日には関与したとされる2人を拘束した。
実行役とガイドの関与を発表
拘束されたのは実行役の男と、ツアーガイドとして活動していた人物であった。警察は両者のつながりを調べるとともに、事件の背景に殺害依頼の可能性があるとみて捜査を進めている。容疑者の詳細な供述や組織的関与の有無が今後の焦点となっている。
マニラで相次ぐ邦人狙いの事件
今回の事件は単発ではなく、マニラでは昨年10月以降、日本人が拳銃を用いた強盗に巻き込まれるケースが21件に達している。こうした連続的な事案は在留邦人社会に強い不安をもたらしており、日本大使館も夜間外出を避けるよう再三呼びかけている。
日本政府が治安改善を要請
事件発生を受け、マニラ駐在の遠藤和也大使は18日、フィリピン政府高官に対し治安状況の改善と再発防止策の実施を要請した。外交ルートを通じた圧力は、現地警察の対応強化に影響を及ぼすとみられる。観光やビジネスで訪れる邦人にとっても安全対策が切実な課題となっている。
不安広がる邦人社会の影響
邦人旅行者や在住者の間では事件の衝撃が大きく、夜間移動を避ける動きや現地滞在計画の見直しも広がっている。観光業界への影響も懸念され、フィリピン当局が治安対策をどの程度強化できるかが問われている。