売上が969億円突破と協会が報告
大阪・関西万博の入場券売上が8月15日時点で969億円を超えたと協会が発表した。累計販売枚数は約1866万枚に達し、計画された収支目標を上回った。運営費1160億円の大半を入場券収入でまかなう計画の中で、黒字化に向けた重要な指標をクリアしたことになる。
想定外の閉場リスクが運営を圧迫
一方で協会は、災害などによる想定外の閉場が運営収支に悪影響を及ぼす可能性を指摘している。自然災害が発生すれば、入場者数や関連収益が減少し、収支均衡に大きな打撃を与えることは避けられない。そのため現時点での黒字確定には慎重な姿勢を崩していない。
会場周辺駐車場の利用低迷が判明
協会はまた、万博会場周辺の駐車場利用が低調で収入が赤字となっている点も報告した。入場券の販売が好調である一方で、関連インフラの収益性に課題が浮き彫りになった。万博全体の収支安定には、こうした周辺収入の改善も不可欠となる。
精算は閉幕後に実施と協会が説明
石毛事務総長は「閉幕後に施設の撤去などを含めた精算を行って初めて収支が確定する」と述べた。協会業務の終了をもって最終的な収支結果が明らかになる仕組みであり、黒字かどうかは現段階では判断できないとした。
黒字化の行方は不透明との見解
結果として、入場券販売による目標達成は確認されたが、最終的な収支は未確定のままだ。災害リスクや駐車場収入の不振が影を落とす中、黒字化が実現するかどうかは閉幕後の精算作業にかかっている。