大阪・道頓堀で火災発生 消防隊員2人が殉職

小野寺 佳乃
読了目安: 6 分

観光地中心部で突発的な爆発音が確認

8月18日午前、大阪・ミナミの道頓堀で突如として爆発音が鳴り響き、繁華街は一時騒然となった。周辺は「グリコ看板」や大型商業施設が集中する観光拠点で、多くの国内外の旅行者が集まっていた。目撃者によれば、炎と黒煙が瞬く間に広がり、現場周辺では避難を呼びかける声が飛び交っ

2棟のビルで火災が拡大した経緯

火災は隣接する5階建てと7階建てのビルから発生し、いずれも飲食店が入居していた。撮影された映像では、1階から3階部分まで激しい炎が立ち上がり、隣の建物上階にも延焼していた。消防車70台以上が出動し、消火活動は約3時間に及んだ。

消火活動中の隊員2人が犠牲に

大阪市消防局によると、消火にあたっていた隊員5人と近くにいた女性1人が病院に搬送された。このうち小隊長の**森貴志消防司令(55)と隊員の長友光成消防士(22)**が死亡した。両名は7階建てビル内に入り、階段を通じて上層階に向かっていたが、建物の崩落などの影響で避難が困難となったとみられている。

大阪市長が再発防止への取り組みを表明

大阪市の横山英幸市長は「消防隊員が殉職したことは痛恨の極みである」と述べ、原因調査と今後の安全対策の徹底を強調した。現場の状況については、出口が遮断されたことで呼吸困難に陥った可能性があるとの見方が報告されている。

原因究明と安全管理への注目

警察と消防は火元の特定を急いでおり、原因の究明とともに再発防止策が焦点となる。繁華街中心部で発生した今回の火災は、多数の観光客が居合わせた状況下での重大事故であり、都市部の建物安全管理体制が改めて問われることとなった。

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