東京市場で続く上昇基調が明確に
16日の東京株式市場では日経平均株価が4日連続で最高値を更新した。取引中には初めて4万5000円を突破し、終値は44902円27銭となった。連休明けの取引は活発で、投資家心理を押し上げる要因が相次いだ。米国株式市場の堅調さや米中協議の合意が重なり、幅広い銘柄に買いが広がった。
米ハイテク株高と利下げ観測が追い風に
前日の米国市場ではNYダウが小幅ながら上昇し、ナスダック指数が6日連続で最高値を記録した。さらにSOX指数も最高値を更新し、東京市場に強い影響を与えた。加えて、FRBがFOMCで利下げに踏み切るとの思惑も市場を下支えした。
主力銘柄の買いが相場を押し上げ
半導体関連を中心に主力株の上昇が目立ち、ディスコ、東京エレクトロン、アドバンテストなどが指数を押し上げた。さらにトヨタ自動車、IHI、川崎重工業も上昇し、製造業全体に買いが波及した。業種別では石油・石炭、輸送用機器が大きく値を伸ばした。
一時的な利益確定売りで上値重く
相場全体が強含む中でも、午後の取引では一部銘柄に利益確定の売りが出て上値が重くなった。ファーストリテイリング、ソニーグループ、任天堂は売られ、日経平均を押し下げる要因となった。小売業や不動産業も弱含み、業種間の明暗が分かれた。
出来高19億株超、勢い衰えず
東証プライムの出来高は19億8545万株、売買代金は5兆481億円に達した。市場全体の約3分の2に当たる銘柄が値上がりし、上昇基調が鮮明になった。市場関係者は「半導体関連の強さと米中協議の追い風が重なり、当面は高値圏での推移が続く」との見方を示した。