特別検察官が4つの容疑を発表
韓国の特別検察官は23日未明、旧統一教会総裁韓鶴子容疑者を逮捕し、政治資金法違反など4つの容疑を明らかにした。容疑には、政界への不正な金銭提供や証拠隠滅の指示が含まれており、韓総裁は現在、ソウル近郊の拘置所に収監されている。
尹前大統領夫妻への接近が判明
韓国メディアの報道によれば、教団は尹錫悦前大統領夫妻に近づき、便宜を求める姿勢を示していた。特に、夫人金建希氏が元幹部からブランドバッグを受け取ったとされる事件や、与党幹部に1000万円超の資金が違法に渡された件に関与していた可能性が指摘されている。
日本からの資金流入が教団を支える
全国統一教会被害対策弁護団は、教団の豊富な資金が日本からの多額の送金によって支えられてきたと強調。弁護団はこれらの資金が被害者に返還されるべきであり、韓国内で政治的影響力の拡大に使われていた事実を厳しく批判した。
カジノ資金疑惑と証拠隠滅の影響
韓総裁にはラスベガスのカジノでの資金使途不明疑惑が持ち上がっている。さらに、捜査を前に資料の処分を指示したとされる行為は、証拠隠滅の意図を裏付けるものと受け止められている。政界との癒着を背景に、教団が国家運営に影響を及ぼそうとした可能性も否定できない。
裁判で真相解明が進展する見通し
24日からは尹前大統領夫人の裁判が始まる見込みで、教団と政界とのつながりが一層明らかになると見られている。特別検察官は、教団が掲げる「政教一致」の理念の下、影響力を強めることを目的としていたとし、今後の捜査と裁判の進展に注視が集まる。