為替市場でドル軟化、米指標悪化が影響

市原 陽葵
经过
読了目安: 5 分

ドル円は上昇後に反落して取引終了

30日のニューヨーク外国為替市場では、ドル/円が一時148円06銭まで上昇したが、その後147円65銭まで下落して引けた。序盤は米住宅価格指数が市場予想を上回りドル買いが優勢となったが、後半にかけては弱い経済指標の発表でドル売りが進んだ。

シカゴPMIと信頼感指数が市場予想を下回る

米国の9月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は40.6と予想の43.3を下回り、さらに消費者信頼感指数も94.2に低下した。これらの発表を受けて米長期金利が低下し、為替市場ではドル売りとリスク回避の円買いが強まった。

政府閉鎖懸念が投資家の円買いを促進

共和党と民主党の対立により「つなぎ予算」の成立が見通せず、政府機関閉鎖の可能性が高まった。市場では安全資産とされる円が買われ、ドル円相場は反落する展開となった。

欧州通貨は物価上昇を背景に堅調推移

ユーロは独9月消費者物価指数が前年比2.4%上昇したことを受け、対ドルで買われた。ユーロ/ドルは1.1716から1.1761まで上昇し、取引を終えた。ポンドやスイスフランも同様に一時的な上下を経て対ドルで堅調さを示した。

米株式市場は製薬株が支え最高値更新

為替市場でドルが軟化する一方、株式市場ではダウ工業株30種平均が81ドル高の4万6397ドル89セントと最高値を更新した。ファイザー株が6.8%上昇したことが主因で、ナスダックも3日続伸し堅調に推移した。

この記事をシェア