92歳大統領が8期目入り 再選の背景と今後の政権継続が判明

滝本 梨帆
经过
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ビヤ氏の8期目入りと選挙結果の概要が判明

現職のポール・ビヤ氏が、カメルーンで10月12日に実施された大統領選挙において、選挙管理当局の発表で得票率53.66%を獲得し再選を果たした。次点の候補者が約35.19%を得ていたという。これによりビヤ氏は任期7年の8期目に突入する政権を得た。

長期政権の構造と制度的背景が判明

ビヤ氏は1982年、前任者の引退に伴い大統領に就任。2008年の憲法改正で再選回数の制限が撤廃され、以降長期政権を維持してきた。今回の再選により、カメルーンは改めて「アフリカ有数の長期政権国」であることが明らかとなった。

高齢と健康不安の指摘が判明

選挙戦では、92歳という年齢に加え、公の場に姿を見せる機会が限られることから健康面への懸念が国内外で指摘されていた。実際、投票日に投票所でゆっくりと足を運ぶ様子が報じられており、政権運営の持続力に注目が集まった。

政権基盤の強さが判明

ビヤ氏が所属する与党、カメルーン人民民主連合(RDPC)は、野党の乱立や分断を背景に強固な組織力を維持しており、今回の選挙でもビヤ氏がほぼ本人不在の中でも安定した戦いを展開した。

若年層と社会課題の存在が判明

カメルーンでは人口約2 900万人のうち、若年層の失業や汚職、行政サービスの遅れなどが深刻な課題として指摘されている。野党候補らからは「強権的な統治による弊害」といった批判も上がっており、政権継続と改革期待との間にギャップが存在していることが明らかとなった。

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