介護分野の賃上げ促進策が明確化
政府は、介護サービス事業者に支払う介護報酬を2026年度に臨時で改定し、2.03%引き上げる方針を固めた。賃金水準の低さが課題となってきた介護職員の処遇改善を目的とし、人材確保につなげる狙いがある。実施時期は2026年6月を予定している。
前回改定を上回る引き上げ幅
今回の引き上げ率は、2024年度改定時の1.59%を上回る水準となる。物価上昇が続く中、他業種では賃上げが進んでおり、介護分野との格差が広がっていた。政府はこうした環境変化を踏まえ、定期改定を待たずに対応する必要があると判断した。
介護人材確保を軸に対応
介護現場では慢性的な人手不足が続き、サービス提供体制の維持が課題となっている。今回の報酬引き上げでは、職員の賃金改善に充てることを基本とし、一部は食費など利用者向けサービスコストの上昇分への対応にも使われる見通しだ。
与党幹部が示した改定の背景
自民党の鈴木俊一幹事長は大阪市での党会合で、介護サービスを取り巻く厳しい経営環境に言及し、報酬引き上げの意義を強調した。現場の負担軽減と安定運営を支える措置だと説明した。
医療分野と併せた支援策を展開
政府は介護分野に加え、医療機関向けの診療報酬についても、医師の技術料や人件費に当たる本体部分を3.09%引き上げる見通しを示している。地方を中心に赤字経営の医療機関が多い状況を踏まえ、2026年度予算案に反映させる方針だ。