政府、過去最大予算で成長と財政両立を狙う

小野寺 佳乃
読了目安: 5 分

予算規模拡大の背景と狙い

2026年度の一般会計予算案は122兆円超となり、政府は物価上昇を幅広く反映した結果だとしている。高校授業料の無償化をはじめ、社会的要請の高い施策が盛り込まれた。防衛やAI、半導体といった分野への支出も拡充され、成長分野への投資姿勢が明確となった。

与野党の評価が分かれる予算案

政府・与党は参議院で少数与党の状況が続く中、野党の協力を得て年度内成立を目指す構えだ。国民民主党は成長重視の内容を評価し、協力姿勢を示している。一方、立憲民主党は規模を優先した編成だとして修正を求める方針を示し、通常国会での論戦は避けられない情勢となっている。

歳入構造と国債依存の現状

歳入面では税収が83兆円台と過去最高を見込む。物価上昇による名目増加が背景にある。新規国債発行額は約29兆円と増加するものの、国債依存度は低下する見通しだ。ただし、国債残高は1145兆円規模に達する見込みで、長期的な財政運営が課題として残る。

利払い費増加と金利上昇リスク

利払い費は13兆円を超え、金利上昇が続いた場合にはさらなる膨張が懸念されている。想定金利の引き上げは現実的な対応とされるが、将来的な負担増への警戒感も根強い。財政の持続性をどう確保するかが重要な論点となる。

成長実現が問われる今後の局面

政府は「責任ある積極財政」を掲げ、経済成長と財政健全化の両立を強調している。予算規模に見合う成長を実現できるかどうかが、今後の評価を左右する。国会審議を通じて、政策効果と財源の妥当性が検証される局面を迎える。

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