最先端工程の稼働開始を正式公表
台湾積体電路製造(TSMC)は、台湾南部・高雄市の生産拠点において、回路線幅2ナノメートル相当の半導体の量産を開始した。公式サイトの技術情報で、2025年第4四半期に量産を開始したことを明示している。量産拠点は高雄のFab22とされ、計画通りの立ち上げとなった。
ナノシート採用で性能と電力効率を改善
2ナノ技術では、第1世代ナノシートトランジスタが導入された。TSMCは、この技術がプロセスノード全体で性能向上と消費電力低減の両立を可能にすると説明している。微細化が進むことで設計の自由度が広がり、先端用途への適用範囲も拡大する。
AI向け需要拡大に対応する生産体制
世界的にAI関連分野で高性能半導体の需要が増加している。TSMCは先端工程の量産を通じて、演算処理能力や電力効率が求められる用途への供給力を高める。最先端工程の早期稼働は、需要動向への即応を重視した取り組みといえる。
熊本第2工場も将来の選択肢に
台湾メディアは、TSMCが今後完成させる熊本第2工場について、2ナノ相当の生産を視野に入れていると報じている。現時点で公式な量産計画は示されていないものの、先端工程のグローバル展開が議論されている。
先端製造を巡る国際競争の現在地
半導体は微細化が進むほど製造難度が高まる分野であり、量産化の成否が競争力を左右する。日本では、先端半導体の国産化を目指すラピダスが2ナノ相当の量産を目標に掲げている。TSMCの量産開始は、国際的な先端製造競争の一里塚となる。