日中間で浮上した輸出管理を巡る対立
中国政府は2026年1月6日、日本向けに軍民両用製品の輸出管理を強化すると発表した。これに対し、日本政府は即日、中国側に抗議を行い、措置の撤回を正式に求めた。政府内では、今回の対応が日本のみを対象としている点が問題視されている。
日本側は、外務省や経済産業省、在北京日本大使館を通じて中国政府に申し入れを行った。措置の全容が明らかにならない中での発表であり、国際的な通商慣行と整合しないとの認識を示している。
官房長官が示した政府の公式見解
木原官房長官は7日の記者会見で、中国の措置について「国際的な慣行と大きく異なり、決して容認できない」と明言した。さらに、対象品目や規制内容が不明瞭である点を強調し、政府として精査と分析を進める考えを示した。
政府関係者によると、特定の産業や企業への影響が想定される場合、関係省庁が連携して必要な対応を検討する方針だという。現時点では、具体的な影響範囲の特定には至っていない。
規制対象に含まれる可能性がある重要資源
注目されているのが、ハイテク製品や半導体製造に不可欠なレアアースが規制対象に含まれるかどうかである。中国は世界最大のレアアース供給国であり、日本の製造業にとって重要な調達先となっている。
中国税関総署の統計では、これまで対日輸出量に大きな変動は確認されていない。2025年11月の対日輸出量は305トンと、前月比で増加している。ただし、今後の政策次第では供給環境が変化する可能性が指摘されている。
台湾情勢を背景とした外交的緊張
今回の措置は、台湾有事を巡る高市首相の国会答弁を発端とする日中間の緊張と関連しているとの見方が出ている。中国側は答弁の撤回を求めるとともに、日本への渡航自粛要請などを行ってきた。
中国共産党系英字紙は、レアアース関連品目の輸出審査を厳格化する可能性に言及しており、日本政府内でも警戒感が広がっている。
サプライチェーンへの影響と今後の焦点
日本政府は、今回の輸出管理強化が日本だけでなく、国際的な供給網全体に影響を及ぼす可能性があるとしている。特に先端産業分野では、調達の安定性が重要な課題となる。
今後は、中国側が規制の具体的内容をどのように示すのか、また日本側の外交的対応がどのように進むのかが焦点となる。