EV投資環境の変化を受けた経営判断
米自動車大手ゼネラル・モーターズは8日、EV関連事業の規模縮小に伴い、2025年10~12月期決算で約60億ドルの特別費用を計上する方針を明らかにした。北米市場では、EV購入を後押ししてきた税制優遇措置の廃止や政策環境の変化が続き、需要の伸びが鈍化している。こうした市場動向を踏まえ、同社は投資計画の修正を進めている。
特別費用の内訳と契約見直し
計上予定の費用のうち、約42億ドルは部品供給などを担うサプライヤーとの契約解除や、それに伴う和解金の支払いに充てられる。EV関連投資を前提とした契約を再整理することで、将来的な固定費の抑制を図る狙いがある。経営資源の再配分が進められている点が特徴だ。
生産体制の再構築と車種構成
GMはすでに、一部のEV生産ラインをガソリン車向けに切り替えている。需要の変化に即応できる体制を整えることで、収益の安定化を目指す。電動化戦略を完全に後退させるのではなく、車種構成を柔軟に調整する姿勢を示している。
電池事業を巡る合弁計画の修正
電池分野では、韓国のLGエナジー・ソリューションと合弁で運営予定だった電池工場について、GMが保有予定だった持ち分を同社に売却した。資本関係を見直すことで、投資負担の軽減を図る判断とされる。
米自動車業界に広がる投資再検討
EV需要の減速はGMに限った動きではない。フォード・モーターもEV戦略の再構築に伴い、2027年にかけて多額の追加費用を計上する方針を示している。北米の主要自動車メーカーは、電動化の進め方について現実的な調整局面に入っている。