日銀の金融緩和における議論と課題

市原 陽葵
经过
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2015年7〜12月の金融政策

日本銀行は2015年7月から12月にかけて、物価目標達成のために積極的な金融緩和策を強化した。この間、日銀は上場投資信託(ETF)の購入枠の拡大を決定し、賃上げを促す企業を支援するための政策を打ち出した。

物価目標の達成時期とその影響

日銀は当初、2015年中に物価の上昇を2%に達成する目標を掲げていたが、その時期は達成できず、目標達成の時期を2016年度後半に先延ばしした。この時期の決定は、物価の上昇ペースが予想以上に遅かったことを反映している。

議論を呼んだETF購入枠の拡大

12月の会合で、日銀はETF購入枠の拡大を決定した。これにより、設備や人材投資に積極的な企業を対象にしたETFの購入が進められることとなった。しかし、この方針に対して、木内登英審議委員は、ETF購入の増加が価格の下落を引き起こし、日銀の財務健全性に悪影響を及ぼす可能性を指摘した。

実効性に対する懸念と反対意見

日銀の政策委員会内では、ETF購入枠拡大の実効性について疑問が呈された。特に、政策委員の一部は、その効果が不十分であり、金融政策への信頼を損ねる可能性があると警告していた。これに対して、黒田総裁は、金融緩和の効果をより実体経済に浸透させるための一環として、この施策を支持した。

長期化した金融緩和政策の副作用

その後、日銀は2016年1月にマイナス金利政策を導入したが、物価の上昇にはつながらなかった。結果として、金融緩和政策は長期化し、地方銀行の収益悪化など、予期せぬ副作用が次第に顕在化した。

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