動画配信時代に終止符打つBDレコーダーの役割

小野寺 佳乃
読了目安: 5 分

出荷終了発表の概要

ソニーは2026年2月9日、ブルーレイディスクレコーダーの出荷を2月以降に順次終了すると発表した。インターネットを通じた映像視聴が定着し、録画媒体としてのBDの需要が縮小していることが理由とされた。事業継続による成長性が見込めなくなった点が判断材料となった。

規格競争を制した技術的意義

BDは高精細映像を記録できる次世代光ディスクとして登場し、家庭用映像環境の高度化を支えた。ソニーは先行投入により市場を開拓し、結果としてBDは業界標準となった。レコーダーは長年、テレビ視聴と保存を両立させる中心的な機器だった。

視聴行動の変化と役割低下

しかし、定額制配信や無料見逃し配信の拡大により、番組を保存する必要性は急速に薄れた。視聴者は時間や場所を選ばずに映像を楽しむようになり、ディスクに依存しない視聴形態が主流となった。こうした行動変化が、レコーダー市場の縮小を決定づけた。

生産終了後の対応方針

ソニーはBDレコーダーの製造をすでに完了しており、録画用ディスクの供給も終了している。一方、再生専用機であるBDプレーヤーについては、一定の需要があるとして出荷を継続する姿勢を示している。

事業選択と集中を軸にした経営判断

ソニーグループでは、ハードウエア事業の整理と同時に、映画やアニメなどのコンテンツ分野を成長の柱に据えている。テレビ事業の分離計画に象徴されるように、資源配分を見直し、収益性の高い分野へ経営資源を集中させる動きが加速している。

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