ジュネーブ会議での米側発言
2月6日、スイス・ジュネーブで開催された軍縮に関する会合で、米国務省の軍備管理担当高官が演説し、中国が2020年6月22日に爆発を伴う核実験を行ったと主張した。高官は、中国が複数回にわたり核爆発実験を実施したとの情報を把握していると述べ、実験の隠蔽を図った可能性にも言及した。さらに、数百トン規模の実験準備が進められていたとの見解を示した。
2020年6月実験を巡る具体的指摘
米側は、2020年6月22日に核爆発実験が実施されたとする日付を明示したうえで、地震探知を回避する手法が用いられたと説明した。包括的核実験禁止条約(CTBT)に抵触する行為であるとの認識を示し、中国軍が違反を理解しつつ活動を隠したと主張した。こうした指摘は、核軍備管理を巡る国際的な議論に波紋を広げている。
中国外務省が強く反論
これに対し、中国外務省の報道官は2月11日の記者会見で、米国の非難について「事実となる根拠がまるでない」と述べ、全面的に否定した。あわせて、米国が自国の核実験再開を正当化するための口実を作り出していると批判した。中国側は一貫して核実験実施を否定している。
中国代表の軍縮会議での姿勢
ジュネーブの会合では、中国の軍縮担当大使も発言し、根拠のない非難には応じられないと反発した。中国は核兵器問題に関して慎重かつ責任ある態度を取ってきたと強調したが、米側の具体的主張には直接的な反論は行わなかった。両国の立場の隔たりが改めて浮き彫りとなった。
新START失効後の対立構図
2月5日には米ロ間の核軍縮条約「新START」が失効している。米国は中国を含めた新たな枠組みの必要性を訴えているが、中国は核戦力規模の差を理由に現段階での交渉参加を拒否している。核軍縮体制の空白が生じる中、米中間の応酬は今後の軍備管理の行方に影響を与える可能性がある。