台湾への武器支援巡り米中の隔たり鮮明、トランプ政権は従来方針維持を強調

小野寺 佳乃

台湾への米国製武器供与が米中首脳協議の焦点に

米国による台湾への武器供与を巡り、トランプ政権と中国の間で立場の違いが改めて明確になった。デービッド・パデュー駐中国米大使は27日、台湾への武器売却問題について、トランプ大統領と習近平国家主席が会談のたびに協議してきたと説明した。

その中でトランプ氏は、米国が世界の他の国々にも武器を販売していると繰り返し説明してきたという。さらに、習氏に対して中国も米国製武器を購入する意思があるか尋ねたことがあったと明らかにした。

習近平氏は台湾独立への反対表明を米側に要求

24日に行われた米中首脳会談でも台湾問題が取り上げられた。中国側は会談後、習氏がトランプ氏に対し、米国が台湾独立に反対する立場を堅持し、台湾問題を慎重に処理するよう求めたと明らかにした。

中国側が求めた「台湾独立に反対する」という立場は、米国が示してきた「台湾独立を支持しない」という方針とは表現が異なる。パデュー氏は会談に同席した上で、米国の台湾政策に変更はないと説明した。

トランプ氏は中国にも米国製武器の購入意思を質問

台湾への武器売却を巡る協議の中で、トランプ氏は習氏に中国も米国製武器を購入する意思があるか尋ねたことがある。パデュー氏は発言があった具体的な時期を明らかにしておらず、中国側の反応についても説明していない。

米国務省はその後、中国への武器売却について公式な立場を示した。米国法によって中国への武器販売は禁止されており、中国に武器を販売する提案も計画も存在しないと説明した。

台湾向け武器の引き渡し遅延にも米側が立場説明

台湾が購入した140億ドル規模の武器パッケージは引き渡しが遅れており、10億ドルを超える追加軍事支援も実施されていない。こうした状況を受け、中国への配慮から台湾への武器支援を抑えているのではないかとの問いに対し、パデュー氏は否定した。

パデュー氏はトランプ氏が台湾問題について明確な姿勢を示していると説明した。米政府は「一つの中国」政策を変更しておらず、台湾独立を支持しない一方、中国による台湾への威圧も支持しないとの立場を維持している。

米中双方が台湾を巡る従来の立場を改めて提示

パデュー氏は、米国が台湾関係法、3つの米中共同コミュニケ、台湾への「6つの保証」を支持していることも示した。中国側が台湾独立への反対を米国に求める一方、米側は既存の台湾政策を維持する姿勢を明確にしている。

また、中国への米国製武器売却については、米国務省が法律上禁止されていると説明した。トランプ氏が習氏に武器購入の意思を尋ねたとの大使の説明が明らかになる一方、米政府は中国への実際の武器売却について提案も計画もないとの立場を示している。

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