新たな連携の枠組みが発表
NTT東日本は9月8日、米国のミネルバ大学とその日本法人ミネルバジャパンとの間で連携協定を結んだ。新宿区で開かれた会見には、同社の渋谷直樹社長、ミネルバ大学のマイク・マギー学長、そしてミネルバジャパンの坂江裕美代表が同席した。両者は社会を担う次世代の人材育成を目指し、教育プログラムを共同で展開する方針を確認した。
先端技術と体験学習の融合が判明
今回の協力の中心には、人工知能(AI)を活用した学習と地域現場での体験がある。学生はデジタル学習とフィールドワークを組み合わせながら、社会課題の解決策を探究する。具体例として、岩手県釜石市での防災・復興学習が挙げられており、災害対応や地域産業の理解を深める仕組みとなる。
国内外の教育機関との連携を発表
両者は今後、全国の教育機関や自治体との協力も視野に入れる。NTT東日本は既に河合塾グループとも提携しており、ICTを駆使した教育プログラム開発に積極的に取り組んでいる。こうした枠組みは、日本各地の地域課題解決と人材育成を同時に進める土台となる。
ミネルバ大の特徴と日本拠点の影響
2014年に創設されたミネルバ大学は、オンライン授業を軸にしつつ世界各地を巡る学習スタイルで注目を集めてきた。現在では約100カ国から学生が参加し、国際的な教育環境を形成している。2025年秋には日本が新たな拠点に加わり、活動の幅がさらに広がる計画だ。
リーダー育成に込められた期待
会見で渋谷社長は「グローバルに社会変革を担える人材を共に育てたい」と語り、マギー学長は「両者は強靱な社会づくりに取り組む理想的なパートナーだ」と述べた。今回の協定は、社会課題に挑む若い世代の育成に大きな役割を果たすことが期待される。