法令違反の概要
大阪・関西万博での海外パビリオン工事を巡り、群馬県高崎市の建設会社「DIO」が必要な建設業許可を取得せずに作業を行っていたことが判明した。調査の端緒となったのは、下請け契約先からの費用未払いに関する通報だった。
処分内容と適用日程
大阪府は29日付で同社を処分対象とし、10月14日から30日間の営業停止を命じた。建設業法は500万円を超える工事に許可を義務付けており、違反の確認に基づく措置となった。
繰り返される違反事案
海外パビリオンの建設現場での無許可工事は今回が2例目となる。直近ではアンゴラ館の工事を巡り、大阪市の業者が同様の違反を起こし、責任者らが法的措置を受けた経緯がある。
行政と主催者の姿勢
大阪府は「違反行為に対しては今後も厳格に処分する」との立場を示した。日本国際博覧会協会も関係者に法令順守を呼びかけており、発覚した事案に遺憾の意を表明している。
工事管理体制の課題と強化策
海外パビリオンの建設は各国が独自に進める方式であり、監督が難しい側面がある。大阪府は他にも2件の疑いを調査中で、違反が確認されればさらなる処分が科される見通しだ。法令違反の再発防止と工事の信頼性確保が課題となっている。