3月14日以降の購入分から新運賃を適用
JR東日本は、2025年3月14日から運賃を平均7.1%値上げする。発表によると、乗車日が14日以降であっても13日までに購入した切符には旧料金が適用される。定期券は有効期間開始日の14日前から販売可能なため、改定前の購入が可能となる。
一方で、「往復乗車券」や「連続乗車券」は13日をもって販売を終了する。
民営化後初の本格値上げ、背景にコスト増
国土交通省が8月に認可した今回の改定は、消費税導入や増税時を除けば民営化以来初の値上げとなる。エネルギー価格や人件費の上昇が続く中、持続的な鉄道運営のための収益改善が狙いとされる。
JR東日本は「公共交通としての役割を果たし続けるための必要な措置」と説明している。
初乗り区間で150円から160円に
1~3キロの区間に適用される初乗り運賃は、切符で150円から160円に上がる。ICカード利用者も8〜9円の値上げが予定されている。今回の改定は、首都圏や地方を問わず幅広い利用者に影響を及ぼす見込みだ。
割引きっぷやBRTにも値上げが波及
「フリーきっぷ」などの割引乗車券も価格が変更される。また、JR東日本が運行する気仙沼線・大船渡線のBRTも鉄道運賃の引き上げに合わせて値上げされる。地域交通への影響は避けられず、地方住民の移動コストにも反映される。
広報と利用者対応を強化へ
JR東日本は、改定内容をまとめたパンフレットを10月下旬以降に主要駅で配布し、公式サイトでも詳細を公開する予定。利用者に早期の理解と準備を促す方針を示している。
3月の改定に向け、利用者の混乱を防ぐための周知活動が本格化する。