JR西日本、万博関連で純利益24％増を発表
JR西日本は2025年9月中間決算で純利益867億円を計上し、前年同期比24％増となった。売上高も8718億円に達し、7％増を記録。万博関連の旅客輸送や物販事業が収益を大きく押し上げた。桜島線やシャトルバスの運行、会場内の店舗運営などが好業績を支えた。
万博グッズ販売が予想を上回る成果
会場や主要駅で販売された公式キャラクター「ミャクミャク」関連商品が好調で、物販収入は当初見込みを超えた。JR西日本は運輸事業で約149億円、物販などのその他事業で約25億円の増益効果があったと説明。万博関連の押し上げ効果は総額で190億円規模に達する。
通期予想を引き上げ、過去最高益を見込む
同社は26年3月期の通期予想を上方修正し、純利益を1185億円に引き上げた。これは前期比4％増となり、2期連続の最高益更新が見込まれる。売上高も1兆8360億円に増加する見通しで、配当金は前期より4円50銭高い90円50銭を予定している。
万博効果が他社の鉄道・観光事業にも拡大
万博開催による鉄道利用の増加は、JR西日本以外にも波及している。JR東海は東海道新幹線の増収効果を当初の200億円から460億円へと大幅に修正。南海電気鉄道や阪急阪神ホールディングスも収益予想を上方修正し、関西地域全体の観光・交通インフラの活性化が進む。
万博終了後も地域経済への持続的効果
万博関連の経済効果は短期的な利益にとどまらず、鉄道網の利用増加や観光需要の底上げにつながっている。JR西日本は引き続き沿線地域の観光振興と物流効率化を進め、万博を契機とした中長期的成長を目指す方針を示している。