提携によりATM設置を拡大
セブン銀行は9月26日、伊藤忠商事と資本業務提携を発表した。伊藤忠の子会社であるファミリーマートの店舗に、セブン銀行のATMを来春以降に順次設置する。これによりATM網は全国規模で拡大し、利便性の向上が期待されている。
出資と株式取得の詳細
今回の提携では、伊藤忠がセブン銀行の第三者割当増資を引き受け、約16%の株式を取得する。さらに市場での追加取得を通じて、議決権ベースで20%の保有を目指す方針だ。最終的に、セブン銀行は伊藤忠の持分法適用関連会社となる可能性が高い。
ATM台数で業界首位に
ファミリーマートの既存のATM約1万6千台が順次入れ替えられることで、セブン銀行の国内ATMは4万台を超える見通しだ。これにより、約3万1千台を保有するゆうちょ銀行を上回り、国内最大のネットワークとなる。
調達資金の使途と新サービス
株式処分で得られる約500億円超の資金は、新規ATMの設置や現金補充などの運営費に充当される予定だ。さらにATM機能の拡張として、スマートフォン決済アプリへのチャージや顔認証技術の導入などが検討されている。
決済事業への波及効果
両社はATM事業だけでなく、クレジットカードや決済など幅広い金融分野での連携を進める。セブン銀行が培ったリテール金融のノウハウと、伊藤忠の事業基盤を組み合わせ、新たなサービスを展開する狙いがある。