半導体株が主導し日経平均反発、TSMC決算が追い風に

河本 尚真
经过
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東京市場、TSMC好決算受け午後に一転上昇

2025年7月17日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比237円79銭高の3万9901円19銭となり、反発して取引を終えた。午前中は軟調に推移していたが、台湾の半導体大手TSMCが発表した2025年4〜6月期決算が市場予想を上回ったことで、午後に入り買いが優勢となった。

先物買いが加速、海外短期筋の動きが影響

取引中盤から後半にかけては、先物を中心とした海外短期筋の買いが強まり、上昇幅が一気に拡大した。市場では、事前には弱気な見方が多かったため、TSMCの好業績を受けた買い戻しも相場の押し上げ要因となった。特に、ディスコやアドテスト、東京エレクトロンなどの半導体関連銘柄が反発し、市場全体のセンチメントを改善させた。

医薬品やゲーム関連も堅調、下げ銘柄も存在

中外製薬や第一三共といった医薬品株が買われたほか、ソニーグループや任天堂も上昇した。一方で、買収計画の撤回を発表したセブン&アイや、良品計画など一部の小売関連株は売られた。さらに、ダイキン工業や三菱重工業なども下落し、銘柄ごとの強弱が分かれた。

円高が半導体株の重荷に、午前中は一時下落も

外国為替市場では円高が進行し、一時1ドル=147円台まで上昇。これは半導体株にとっては輸出採算の悪化を連想させる材料となり、午前中の日経平均は一時300円近く下げる場面もあった。また、オランダのASMLが控えめな業績見通しを示したことも、米国市場での半導体関連株に影を落とし、東京市場にも波及した。

TOPIXも上昇、全体としては堅調な動き

東証株価指数(TOPIX)は20.41ポイント高の2839.81で終了し、JPXプライム150指数も10.19ポイント上昇して1240.02となった。東証プライム全体の売買代金は概算で4兆981億円、売買高は16億729万株。値上がり銘柄は1172、値下がりは374、横ばいは78と、全体としては堅調な取引だった。

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