ナスダック主導で日経急伸 トランプ政策下でも上昇

市原 陽葵
经过
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東京市場、米国の金融緩和観測に反応

6月30日の東京市場では日経平均が続伸し、前営業日比336円高の4万487円で引けた。米国で発表された5月のPCE物価指数が予想通りの伸びに収まったことから、利上げ圧力の後退が意識され、年内のFRBによる利下げ期待がさらに高まったことが背景にある。

一時700円超の急騰、強気相場が継続

東京市場では、米国株高の流れを受けて買いが広がり、日経平均は午前中に700円を超える急騰を演じた。年初来高値を上回る場面も見られ、市場の勢いはなお強い。しかし、午後には利食い売りが優勢となり、終値はやや下げた水準に落ち着いた。

米国テック株がけん引、ナスダックは最高値

米国では前週末、ハイテク株への買いが活発となり、ナスダック指数が2024年12月以来の高値水準に達した。S&P500も最高値圏で推移し、米株市場には強気の空気が広がっている。背景には、インフレ指標の安定とFRBの緩和的スタンスへの期待がある。

東京市場も米市場に追随、過去最高水準に接近

日経平均は4万円台を維持し、昨年7月に記録された過去最高の4万2,426円も視野に入る水準に達している。取引のボラティリティも上昇しており、短期的な相場の上値追いが続く可能性がある。投資家心理は楽観的で、押し目買いの動きも活発化している。

トランプ関税がもたらす懸念材料にも耐性

トランプ大統領がSNS上でカナダとの関税交渉を打ち切ると発表したことは、一部の市場参加者に警戒感を与えたものの、東京市場への影響は限定的だった。自動車関税を巡る報道が出る中でも日経平均は高値を維持しており、政策リスクへの耐性が市場に備わっていることが示唆される。

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