株式市場 日経平均反発も先物売買で乱高下

小野寺 佳乃
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前日の下落を受け買い戻しの動きが発表

東京株式市場では9月2日、日経平均株価が4万2310円49銭で引け、前日比121円70銭の上昇となった。前日の急落後に押し目買いが入ったことで序盤は堅調に推移し、欧州市場の強さも背景に午前中には一時280円高まで値を伸ばした。

午後に売り圧力が強まり一時マイナス圏に

午後の取引では、半導体関連株に売りが出たことや、自民党総裁選を巡る不透明感が広がったことで、先物主導の売り仕掛けが相場を押し下げた。日経平均は一時マイナスに転じるなど、方向感に欠ける展開となった。

トピックスが全体の基調を支える動きが判明

東証株価指数(トピックス)は18.69ポイント高の3081.88と、終日プラス圏を維持した。個別銘柄を含めた市場全体の動きを示す指標が安定して推移したことで、市場全体の基調は維持されている。下値を切り上げる動きが確認され、一定の安心感を与えた。

移動平均線が相場の下値を下支え

日経平均は25日移動平均線(4万2115円)に支えられ、下落リスクを回避している。強い上昇局面には至っていないものの、短期的な調整を経て堅調な基調を保っている。急速な上昇は見込みにくいが、相場の安定性は確認されつつある。

米国指標が市場の次の材料として注目

投資家の関心は、日本時間2日夜に発表される米国の製造業景況感指数に移っている。外部要因が市場を左右する状況が続く中、この指標が短期的な相場の方向性を決定づける可能性がある。今後は外部環境と政治要因が投資家心理を動かす主要な材料となる見通しだ。

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