日経平均が続伸し一時5万円台回復、半導体株が市場を支える

河本 尚真
经过
読了目安: 7 分

米株高が投資姿勢を押し上げる動き

3日の東京株式市場では、前日の米国株上昇を背景に投資家のリスク選好が強まり、日経平均株価が大幅に上昇した。前日のニューヨーク市場では主要株価指数がいずれも堅調で、特に半導体関連が買い戻されたことが注目された。この流れを受け、日本株にも海外勢の買いが入り、取引開始時点から堅調な値動きが続いた。指数は一時800円を超えて上昇し、節目となる5万円台に乗せる場面もあった。

半導体株への買いが相場を牽引する展開

東京市場では、アドバンテストやソフトバンクグループ、東京エレクトロンなど半導体関連が軒並み上昇し、指数を力強く押し上げた。人工知能(AI)や次世代製造装置に関連する銘柄への資金流入が目立ち、市場全体の心理改善にもつながった。これらの主力株の一部は1000円を超える値上がりを記録し、売買代金も大きく膨らんだ。

国内金利上昇が相場に影響する流れ

一方で、国内の長期金利は上昇傾向が続いており、日銀の追加利上げ観測が引き続き意識されている。市場では12月の金融政策決定会合を前に不透明感も残り、後場に入ってからは株価の伸びが鈍化した。金利上昇を背景に銀行株や小売株には利益確定売りが入り、相場全体の上値を抑える要因となった。

市場全体では値下がり銘柄が多い状況

東証プライム市場では、値上がりしたのは432銘柄にとどまり、1120銘柄が下落した。日経平均が大きく上昇する一方で、個別銘柄の値動きにはばらつきが目立った。小売や金融の一部銘柄は軟調となり、トヨタなど自動車関連も下げが目立った。東証株価指数(TOPIX)は前日比でわずかに下落し、全体としては選別色の強い相場展開となった。

売買代金の拡大が示す市場の活況

東証プライムの売買代金は概算で5兆4222億円となり、活発な売買が続いた。海外投資家による先物買いが後場にかけて強まり、指数を押し上げた側面も大きい。日経平均の終値は前日比561円高の4万9864円で取引を終え、市場全体としては米株高の影響を受けた堅調な動きが確認された。

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