米メディアが「爆撃警告」の音声を報道
米CNNは、2024年の資金集会でトランプ大統領が語ったとされる発言を音声付きで報道した。内容は、ロシアがウクライナに軍事行動をとれば、米国は「モスクワを徹底的に爆撃する」とプーチン大統領に伝えたというものだった。この発言は記録された音声に基づいており、情報の出所には一定の信頼性があるとされる。
ロシア側は態度を保留、報道の真偽に言及
ロシア大統領府のペスコフ報道官は7月9日、記者団の取材に応じ、報道の信ぴょう性について「現時点では確認できない」と語った。また、「フェイクである可能性も排除できない」と述べ、情報の正確性について判断を控えた。ロシア側は今後の検証結果を待つ構えだ。
トランプ氏、中国にも「爆撃」でけん制か
CNNの報道によると、トランプ氏は同集会で中国の習近平国家主席に対しても同様のメッセージを送ったと発言した。台湾有事の際には米国が「北京を爆撃する」と伝えたとしており、中国に対する強硬姿勢も鮮明となっている。この発言が外交チャンネルを通じて伝えられていたかは明らかではない。
安全保障の観点から広がる懸念
核保有国への軍事的脅しとも取れる発言は、アジア太平洋地域や東欧の安全保障環境にも影響を及ぼす可能性がある。米中、米露間の緊張が再び高まることとなれば、軍事的偶発を招くリスクも含まれている。
情報戦の一環か、発言の意図に注目集まる
この種の発言が公にされた背景には、国内向けの強硬イメージ形成という政治的意図もあるとみられる。一方で、報道が誤情報である可能性も残されており、情報戦として利用される懸念も存在する。いずれにせよ、関係国の対応次第では国際的な緊張の火種となりかねない。