ロシアの首都空爆、キーウで大規模被害と死傷者

市原 陽葵
经过
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未明の攻撃で市内各地に被害拡大

2025年7月10日未明、ウクライナの首都キーウがロシアによる空爆を受けた。当局の発表によれば、この攻撃により2人が死亡、19人が負傷した。ミサイルと無人機が市内各地を襲い、アパートや倉庫が被害を受け、複数箇所で火災が発生した。

攻撃は4時間以上継続、深夜の生活圏を直撃

ウクライナ空軍によると、攻撃は約4時間にわたり継続し、深夜の時間帯に住宅地を中心に被害が広がった。現地メディアによれば、キーウ市内のほぼ全ての地区で爆発音や炎上が報告され、市民生活への影響が顕著となっている。

ゼレンスキー氏「史上最大規模」と非難

ゼレンスキー大統領は、今回の空襲について「過去最大級の連続攻撃だった」と述べた。ロシアが都市部を標的として、約400機の無人機と18発のミサイルを投入したと説明し、和平プロセスに対する明確な妨害行為だと非難した。

東部戦線でも死傷、全国的な攻撃が継続

キーウ以外でも攻撃は続いており、東部の前線都市コスティアンティニフカでは9日夜にロシアの空爆を受け、3人が死亡、1人が負傷したとされる。ロシア側は同日、ウクライナから飛来した無人機14機を撃墜したと発表したが、ウクライナ側の主張とは食い違いが見られる。

米国の支援再開と攻撃のタイミング

この一連の攻撃は、アメリカのトランプ大統領がウクライナへの武器供与再開を表明した直後に発生。一部では、ロシアが米国の動きに対抗して攻撃を強化したとの見方もある。トランプ氏は、ロシアのプーチン大統領に対し「友好のふりをしているが、実際には意味をなさない」と述べ、関係悪化をにじませた。

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