経済相スビリデンコ氏が次期首相候補に浮上
ウクライナの政権内部で、次期首相の有力候補としてスビリデンコ氏の名が取り沙汰されている。ゼレンスキー大統領が7月14日にSNS上で公にしたもので、政権再編の一環と受け止められている。この動きは、経済や安全保障における方針転換の兆しとされる。
戦略資源協定の立役者としての評価
スビリデンコ氏は、アメリカとの鉱物資源共同開発協定をまとめ上げた中心的な交渉者である。レアメタルなどの重要資源の採掘と供給体制の確立は、今後のウクライナ再建における鍵であり、この協定を通じて米ウクライナ経済関係の強化にも寄与した。
外交舞台での発言力を持つ次期リーダー候補
経済官僚としてだけでなく、スビリデンコ氏は外交舞台でも存在感を示している。2024年には日本を訪れ、復興支援の国際会議に出席。さらに、大阪万博の国家代表行事への出席も予定しており、国家の顔としての役割が期待されている。
米大使の人事刷新と防衛体制の見直し
ウクライナ政府は、同時に駐米大使の交代も進めており、ウメロフ国防相の起用が検討されている。安全保障と外交の両面から、米国との連携を深める布陣が整えられつつある。政権内部では、対米政策の再定義が進行中だ。
トランプ政権との再接近に備える体制構築
アメリカではトランプ政権が復権しつつあり、ウクライナとしても外交戦略を再調整する必要が出てきている。一連の人事は、トランプ政権との関係再構築に備える布石と見られ、政権の意図は明確に外交の軸足を米国に置く方向へと動いている。