SBエナジーが米国でIPO申請、AIデータセンター投資加速へ企業価値8兆円超の可能性も報道

滝本 梨帆
经过

米SBエナジーがナスダック市場への上場を申請

ソフトバンクグループ傘下でAI向けデータセンターや電力インフラを展開する米SBエナジーは9月1日、米国で新規株式公開(IPO)を申請した。米証券取引委員会(SEC)に提出した資料で明らかになった。

上場先にはナスダックのグローバル・セレクト・マーケットとナスダック・テキサスを予定し、ティッカーシンボルは「SBE」となる見通し。具体的な上場日は示していないものの、米メディアは早ければ9月中の実施を目指していると報じている。

IPOでAIデータセンター投資の加速を狙う

今回のIPOは、生成AIの普及で需要が拡大するデータセンター関連事業への投資資金を確保する狙いがある。SBエナジーは米国内で大規模な施設整備を進めており、OpenAI向けのデータセンターも計画している。

同社については、企業価値が500億ドル(約8兆円)を上回る可能性があるとの報道も出ている。株式市場から資金を調達できる体制を構築することで、多額の資金を必要とするデジタルインフラ事業の拡大を支えることになる。

上期は売上高増加も純損失が大幅に拡大する

SECへの提出資料によると、SBエナジーの2026年1~6月期の売上高は1億3900万ドル(約222億円)だった。前年同期の8300万ドルから増加し、事業規模は拡大している。

一方、同期間の純損失は32億ドルに達した。前年同期は2億1600万ドルだったため、損失額は大幅に膨らんだ。AI向け設備や電力供給網への大型投資を進めるなか、売上高の伸長と同時に資金負担も拡大している状況が示された。

OpenAI向け施設と大規模発電開発を推進

カリフォルニア州レッドウッドシティに本社を置くSBエナジーは、太陽光発電や蓄電池の資産を保有している。さらにオハイオ州では9.2ギガワット規模の天然ガス発電所を開発しており、AIデータセンターへの電力供給に活用する計画だ。

ソフトバンクGとOpenAIは2026年、SBエナジーにそれぞれ5億ドルを投じることで合意した。この資金は、テキサス州でOpenAI向けデータセンターを建設、運営するために使われる。米投資運用会社アレス・マネジメントも同社に出資している。

上場でAI関連事業を支える資金基盤の強化へ

IPOの主幹事にはJPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレー、シティグループ、みずほが名を連ねる。大手金融機関が上場手続きを支援する体制となっている。

ブルームバーグ・インテリジェンスは、データセンターへの大型投資に必要な資金を関連会社側で調達することで、ソフトバンクG本体の流動性への負担を軽減できると指摘している。AI関連の設備投資が世界的に拡大するなか、SBエナジーはIPOを通じてデータセンターと電力インフラの成長を支える資金基盤の構築を進める。

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