米中間選挙で民主党勝利、日経平均893円安とドル急落で金融市場に広がる変動とその影響

橘 美月
经过

米国の議会勢力変化を受け金融市場が反応した経緯

2026年11月4日の金融市場では、米国の中間選挙で民主党が連邦議会の上下両院を制する情勢となったことを受け、株式と外国為替の両市場で大きな値動きが発生した。東京株式市場では日経平均株価が下落し、外国為替市場でもドル売りが進んだ。

民主党は上院と下院の双方で過半数を確保する見通しとなり、トランプ大統領が率いる政権は議会との対立を抱える状況となった。予算編成や法案審議において、民主党の影響力が強まることになる。

市場では、議会の勢力変化によって政権の財政政策が制限されるとの見方が広がり、米国債利回りの低下とドル安が進行した。株式市場にも売り注文が広がり、選挙結果が複数の金融資産に影響する展開となった。

日経平均が一時3000円超下落する荒い値動き

4日の東京株式市場では、日経平均株価が前営業日から大幅に値下がりした。終値は6万2188円63銭となり、前営業日を893円23銭下回った。これで日経平均は3営業日連続の下落となった。

取引時間中には下落幅が一時3051円76銭に拡大し、株価は6万0030円10銭まで低下した。米国の中間選挙で民主党が上下両院の多数派を奪還する情勢となったことが、投資家の売買判断に影響した。

その後は下落幅を縮小したものの、終値は前営業日の水準を回復できなかった。取引中の安値と終値の間には2000円を超える差が生じ、株式市場でも値動きの大きい1日となった。

米国債利回り低下とドル売りが円高を後押し

外国為替市場では、米国の政治情勢を背景とするドル売りが進み、円相場は一時1ドル=157円38銭前後まで上昇した。早朝からのドルの下落幅は約1円40銭に達した。

民主党が議会の主導権を握ることで、トランプ政権による財政拡大の実施が難しくなるとの見方が、ドル売りにつながった。米国債利回りの低下も重なり、株安とドル安が同時に進む場面があった。

ただし、ドルの下落はそのまま続かなかった。午後には売られていたドルを買い戻す取引が広がり、158円台まで反発した。午後5時の円相場は158円7〜9銭で、2日より33銭の円安となった。

トランプ政権と民主党の対立が政策運営に影響

今回の選挙結果により、トランプ大統領は残りの任期で民主党が多数派を占める議会と向き合うことになった。民主党が上下両院で主導権を確保することで、予算や法案を巡る政権との交渉構造が変化する。

トランプ大統領は選挙後、自身が候補者として投票用紙に記載されていなかったことに言及し、自らが出馬していれば大勝していたとの認識を示した。また、民主党主導の法案に対して大統領の拒否権を行使する姿勢も打ち出している。

大統領と議会多数派の所属政党が異なる状況となり、政策決定を巡る対立が焦点に浮上した。市場では財政拡大策への制約が意識され、選挙結果が株価や為替相場を動かす要因となった。

米経済統計の発表とドル円の重要水準に注目集まる

選挙結果を受けた相場変動の後、金融市場では米国の経済指標が次の判断材料となった。11月4日には10月のADP全国雇用者数、ISM非製造業景況指数、9月の貿易収支の発表が予定されていた。

ドル円相場の短期的な予想範囲は157円30銭から158円60銭とされ、158円台半ばに位置する200日移動平均線が注目されている。4日の取引では、157円台前半まで下落したドルが158円台へ回復する動きも確認された。

一方、ユーロに対する円相場は午後5時に177円65〜69銭となり、前営業日より1円4銭下落した。株式市場では日経平均が893円23銭安で終了し、為替市場では円がドルとユーロの双方に対して値下がりした。米中間選挙後の金融市場では、政治情勢に加えて株価、金利、経済統計の動向が取引材料となっている。

この記事をシェア