トレド県の高速列車衝突事故で身元確認作業が終了
スペイン中部トレド県で2026年10月28日に起きた高速列車同士の衝突事故を巡り、現地の司法当局は11月2日、亡くなった69人の身元をすべて確認したと明らかにした。新たに判明した犠牲者には日本国籍の人物1人が含まれており、日本人の死亡者数は計2人となった。
事故発生後、当局は犠牲者の特定を進めていたが、最後まで確認できていなかった3人についても調査が終了した。死亡者の国籍や年齢に関する情報も整理され、全員が成人だったことが分かっている。
今回の発表により、事故から約1週間を経て犠牲者全員の身元が確定した。一方、列車が衝突するに至った詳しい経緯については、引き続き調査が進められる。
日本人犠牲者は20代の2人で後続列車に乗車
死亡が確認された日本人2人はいずれも20代で、留学や観光などを目的としてスペインに滞在していた。複数の関係者によれば、2人は衝突した後続列車の前方部分に位置する車両に乗っていたという。
日本人の犠牲者については、先に1人の死亡が判明していた。その後の身元確認で、未特定だった死亡者の中に別の日本人が含まれていることが分かり、計2人となった。
今回の事故ではスペイン国内の乗客だけでなく、海外から訪れていた人々も被害に遭った。日本人2人の死亡が明らかになったことで、事故の影響が複数の国に及んでいることも具体的に示された。
外国籍の死亡者15人の国籍別内訳が明らかに
司法当局が確認した69人のうち、スペイン国籍の犠牲者は54人だった。残る15人は外国籍で、日本を含む複数の国の人々が死亡している。
外国籍の死亡者では、米国籍が4人で最も多く、日本とオーストラリアがそれぞれ2人だった。さらに、アルゼンチン、カナダ、チェコ、フランス、メキシコ、ポルトガル、チュニジアの国籍を持つ人が各1人含まれている。
外国籍の犠牲者についても全員の身元が判明し、国籍別の人数が確定した。死者の大半はスペイン国籍だったものの、外国籍の犠牲者は全体の2割以上を占めている。
国籍の確認は、各国の関係機関への連絡を進める上でも重要な手続きとなった。
指紋照合とDNA鑑定で全員の本人確認を完了
死亡者の特定には、指紋の照合とDNA鑑定が活用された。事故による被害が大きい中、司法当局は科学的な確認方法を用いて身元の判定を進めていた。
11月2日の発表時点では、最後まで身元が確定していなかった3人についても確認作業が終了している。これにより、死亡した69人全員について本人確認の手続きが完了した。
また、当局は犠牲者の遺族への通知を終えたほか、外国籍の死亡者に関係する各国の領事館にも必要な情報を伝えたとしている。
事故から約1週間が経過する中、犠牲者の特定と関係者への連絡という一連の対応が完了したことになる。
犠牲者の確認を終え事故原因の解明が焦点に
身元確認の終了を受け、事故の詳しい原因を明らかにする調査が引き続き重要な課題となっている。今回の衝突では、安全システムに関する不具合に加え、人為的なミスが重なった可能性が指摘されている。
事故は10月28日に発生し、線路上に停止していた高速列車に別の列車が衝突した。多数の死者を出したことから、鉄道設備の安全性や運行上の対応について調査が進められる。
サンチェス首相は11月2日、犠牲者に哀悼の意を表明するとともに、高速鉄道への信頼を取り戻す責任があるとの認識を示した。
スペイン当局は69人全員の身元を確定させたが、衝突の発生過程については解明が残されている。今後は事故原因の特定と安全上の問題の検証が中心となる。