習近平主席が福田康夫元首相の遺族に弔電、日中関係への長年の功績と政治姿勢を高く評価

滝本 梨帆
经过

中国の習近平国家主席は10月27日、90歳で死去した福田康夫元首相の遺族に弔意を伝えた。福田氏が日中関係の発展に長年取り組んできたことを評価するとともに、日本の現在の指導者に対して、両国が積み重ねてきた政治的合意を尊重するよう求めた。

習近平国家主席が福田元首相の遺族に哀悼の意を表明

中国外務省は2026年10月27日、習近平国家主席が福田康夫元首相の遺族に弔電を送ったと発表した。福田氏は同月22日に90歳で亡くなっており、中国側は死去から5日後に国家主席による追悼の意向を明らかにした。

習氏は弔電の中で、福田氏が政治家として責任を重んじ、誠実な姿勢を保ってきたことに触れた。中国との関係を大切にしてきた日本の政治家として、その歩みを評価している。

また、福田氏を中国国民にとって長い交流の歴史を持つ人物と位置付け、両国の関係強化に取り組んだ活動を振り返った。

日中間の交流促進に尽力した政治家としての評価

弔電では、福田氏が長期間にわたって日中友好を重視してきた点が取り上げられた。習氏は、両国間の関係だけでなく、アジア全体の発展にも寄与した人物として福田氏の実績を認めた。

中国側が評価したのは、福田氏の対中関係に対する継続的な姿勢である。習氏は、福田氏が日本と中国の交流に関心を持ち続け、歴史問題についても中国側が適切と考える認識を維持していたと説明した。

さらに、福田氏の取り組みは中国にとって記憶に残るものであると伝えた。政治家としての人物評価に加え、外交関係の発展に果たした役割を強調する内容となった。

歴史認識を重視した福田氏の政治的姿勢に言及

習氏の弔電では、福田氏の歴史に対する考え方も重要な評価対象となった。中国側は、福田氏が過去の歴史を踏まえながら日中関係に向き合ってきた点を肯定的に受け止めている。

習氏は、福田氏の政治姿勢について、責任感と信義を備えていたと説明した。外交上の取り組みだけではなく、歴史問題に関する基本的な立場も評価に含めている。

こうした言及は、故人への哀悼を伝える弔電の中で、日中関係を支えてきた政治的な考え方を改めて示すものとなった。福田氏が残した活動を振り返りながら、歴史認識と両国関係を結び付けて説明している。

日本の現指導部に日中間の政治的合意の尊重を要請

習氏は福田氏への追悼に加え、日本の現在の政治指導者に向けた要望も示した。過去の政治家が両国関係の維持と発展のために重ねた努力を尊重し、その成果を引き継ぐよう求めている。

具体的には、1972年の日中共同声明を含む4つの政治文書を守ることの重要性を指摘した。これらの文書を両国関係の基礎として位置付け、その内容に従った対応を日本側に期待する考えを表明した。

また、福田氏の遺族に対しても、故人の意思を受け継ぎ、今後も日本と中国の友好関係に力を尽くすことへの期待を伝えた。

過去の元首相への弔電と今回の発表内容の違い

習氏は過去にも、日本の元首相が死去した際に弔電を送っている。2022年に安倍晋三元首相が亡くなった際には、当時の岸田文雄首相に哀悼の意を伝えた。

2025年に村山富市元首相が死去した際も、当時の石破茂首相を宛先として弔電を送付している。いずれも日本の首相を通じて弔意を表明した事例だった。

一方、今回の福田氏への弔電は遺族に送られ、発表には高市早苗首相の名前が含まれていなかった。中国側は故人の外交上の功績を評価すると同時に、日中間の政治文書を守る必要性を改めて示した。

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