創業120周年を前に示された企業の成長戦略
スポーツ用品大手ミズノの水野明人社長は3月12日、大阪市で開かれた関西プレスクラブの会合で講演し、今後の経営方針について説明した。同社は2026年4月に創業120周年を迎える節目を控えており、水野社長は「200年企業として存続することを目指す」と述べ、長期的な成長を視野に入れた事業展開の必要性を強調した。
国内市場は少子化の影響で競技人口の減少が続くとされ、同社は海外市場を成長の柱として位置付けている。グローバル展開を強化し、海外売上の比率を高めることで持続的な成長を図る考えだ。
海外売上比率50%以上を目標に掲げる方針
ミズノの海外売上高比率は2025年3月期時点で39%となっている。水野社長は講演の中で、海外売上の割合を「早期に50%以上へ引き上げたい」と述べ、事業構造の転換を進める方針を示した。
海外市場の拡大に向け、地域ごとに異なるスポーツ需要を分析し、商品開発や投資の重点分野を見極める戦略を取るという。各市場の特性を踏まえた商品展開によってブランド力の向上と売上拡大を目指す。
地域別スポーツ需要に対応する事業展開
水野社長は講演で、地域ごとのスポーツ人気の違いについて言及した。東南アジアではバドミントン競技の需要が高く、欧州ではサッカー関連商品が市場を支えている。米国ではゴルフ用品の需要が拡大しているという。
こうした市場の違いに対応するため、各地域に適した商品開発やマーケティングを進める方針を示した。地域特性を踏まえた投資判断を行うことで、市場シェアの拡大につなげる狙いだ。
商品開発を支える社内アイデア制度
ミズノでは新商品の開発において、社員の提案を積極的に取り入れる仕組みを整えている。社員からのアイデアを募集し、複数段階の評価を通じて事業化を目指す制度を運用しているという。
こうした仕組みにより、新しい商品やサービスの創出を促し、企業の競争力を高めることを狙う。水野社長は、商品開発力に加えてマーケティングや顧客体験の向上も重要だと述べ、総合的なブランド価値の強化を掲げた。
グローバル展開を軸に次世代成長を模索
ミズノは海外市場の拡大を通じて事業の成長を図る方針を明確にしている。地域ごとのスポーツ需要に応じた商品戦略と投資判断により、世界市場での存在感を高める狙いだ。
創業120周年を迎える節目に、水野社長は長期的な企業存続を見据えた経営方針を示した。海外売上の拡大と商品開発力の強化が、同社の今後の成長戦略の柱となる。