投資会社の株取得巡り新たな対立表面化
フジ・メディア・ホールディングス(FMH)と村上世彰氏側の間で、株式の取り扱いを巡る見解の違いが表面化している。FMHは2026年3月25日、村上氏側に対して保有株の売却などを求める書簡を送付したと明らかにした。
同社は、投資会社による新たな株取得が契約上の取り決めと整合するかについて疑問があるとして、慎重な対応を求めている。
大量保有報告書が示した新たな保有動向
問題の発端となったのは、2026年3月19日に提出された大量保有報告書である。この書類により、投資会社ATRAがFMH株を新たに取得していたことが確認された。
FMH側は、この動きが既存の合意内容と関連する可能性があるとして、取得の経緯や契約との関係について詳細な説明を求めている。
残る株式の売却巡り履行求める姿勢
FMHによれば、過去の自社株買いの際、取得されなかった残余株について市場での早期売却を求める内容が合意に含まれていたとしている。
そのため、今回の対応では、残っている株式を速やかに市場で処分するよう改めて求めたと説明している。履行が不十分と判断された場合には、追加の対応も検討する方針を示した。
村上氏側は契約解釈巡り反論表明
これに対し、村上氏側は2026年3月26日、公表した声明でFMHの主張に反論した。ATRAによる株式取得は契約で禁止されていないとし、既存の取り決めとは別の行為であるとの立場を示している。
さらに、契約に基づく売却義務についても、対象範囲が限定されているとの見解を示し、法的措置の必要性はないと主張した。
不動産事業提案など新たな動きも浮上
村上氏側は声明の中で、FMHが外部資本の導入を検討している不動産事業に関し、約3500億円規模での取得を想定した意向表明を提出したことも明らかにした。
こうした新たな提案が示されたことで、株式問題に加えて事業面での関係にも注目が集まっている。双方の対応が今後の経営環境にどのような影響を与えるかが引き続き注視される。